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2013.06.10 奥穂高岳南稜
若輩会員の宮崎です。
6月6、7日の2日間、成瀬くんと会員外1人の計3人で奥穂高岳南稜を登ってきました。

奥穂山頂成瀬


【6月6日】
上高地(1510m)13:00-14:40岳沢(2170m)

【6月7日】
岳沢(2170m)5:00-南稜取り付き(2430m)5:40-トリコニー取り付き(2700m)7:00-南稜の頭(3140m)9:40-奥穂高岳山頂(3190m)10:00-最低コル(2929m)10:40-12:00岳沢(2170m)12:50-14:00上高地


今回の言い出しっぺは成瀬くん。
1912年にウォルター・ウエストンと上條嘉門次が上高地からたった1日で登ったというクラシック中のクラシックルートを、当時に思いをはせながら登る味わい深い山旅の提案。さすがです。
さらに特別ゲストとしてクライミングジム・ズットンのスタッフ、Fくんを加えました。
Fくんは徒歩での日本放浪後、焼岳小屋、南岳小屋、赤岳鉱泉など各地の山に籠もりながら独学でアルパインを実践する野生児。
ただあまりの強烈なキャラクターが周囲にいろいろな影響を与えてしまうため、事前に日置運営委員から「くれぐれも成瀬くんの画風には影響を与えさせないように」との密命を受けました。
言われてみれば、6月23日に成瀬くんのイベント「絵描き的テント泊縦走のススメ」がパタゴニア名古屋店であるのです。
なるほどなるほど、成瀬くんの画風が急にキース・ヘリングみたいになったら大変ですもんね。


初日は朝、名古屋を発ち、中津川経由で昼に沢渡着。
上高地バスターミナルで今夜の宴会のみ参加する成瀬くんの友人の登山ガイドSさんと合流し、4人で岳沢まで登山。
さくさく登って100分で岳沢小屋に到着。他にテント泊の登山者もおらず、便利な場所に張らせてもらいました。
岳沢小屋テント バックには明神岳

早速、野生児Fくんが突飛なことを言い出します。小屋の背後にある天狗沢の雪渓を、天狗の頭に向かって1人で登ってくるというのです。
すでに頭が宴会モードに切り替わっていた3人は深く考えずにFくんを送り出し、缶ビールをプシュ。雪壁を登るFくんを眺めながら、杯を乾かしていきます。

すると、かなりの勢いで登っていたFくんが突然見えなくなりました。
休憩しているのだろうと思いきや、30分経っても雪壁に現れない。
携帯は電源が入っておらず、連絡の取りようがない。
酒を飲んでしまっているため不用意な捜索は2次遭難になりかねず、小屋で双眼鏡を借りてなんとか目視で捜索。しかし、見つからない。
日も暮れ始め、雨も降ってきて、これは本格的にまずいのでは…とみんなが焦り始めたころ、Fくんはひょっこり雪壁に出現。またすごい勢いで下山してきました。
テントに帰ってきたFくんを問いただすと、「いやー、疲れたところでちょうどいいシュルンドがあったんで、その中で寝てました」とケロリ。
野生クライマーの思考は若輩者には理解不能でしたが、隣の2人も開いた口がふさがっていなかったので、自分は間違っていないと確認できました。

こんな調子で初日の夜は更け、持参したインド・ゴアの名物カレー「ポークビンダルー」で夕食。
作ってる途中で目が痛くなるほど鷹の爪を入れたものの、みんな完食してくれました。山の食事はなんでもうまいってことですね。
翌朝のお腹の具合も心配でしたが、特に下した人はいなかったようです。
19時ごろ、岳沢小屋の小屋番さんに招かれ、2次会開始。
嘉門次小屋の岩魚の燻製を肴に久保田千寿をごちそうになり、へべれけになってテントに帰りました。


翌朝は3時起床。22時過ぎまで飲んでいたという成瀬くんは気持ち悪そうです。宮崎も同様に2日酔い。野生児のくせに酒が飲めないFくんはケロリとしていました。
ゆっくり朝食を取り、上高地に戻るSさんと別れて5時に出発。
マッターホルンに向けた練習という外国人ガイドのパーティーを雪渓のアプローチで追い抜き、南稜に取り付きます。

南稜の取り付き 3つ並んだ岩峰がトリコニー


南稜は、雪、藪、岩と変化に富んだルートのクライミング。しかも6月上旬という中途半端な時期は暑すぎず、寒すぎず、意外にコンディション良好。絶景を堪能し、2日酔いの2人も徐々にテンションが回復します。野生児は言うまでもなくハイテンションです。

2013667P6070783.jpg よい子はマネてはいけない山での悪ふざけ

2013667P6070855.jpg マネてはいけない山での悪ふざけ2


核心部のトリコニーは、一見難しそうな見事なチムニー(しかし入ってみると簡単)から始まる、Ⅲ級程度の岩稜クライミング。
トリコニーのチムニー


結局ロープを出すこともなく、快適に名峰の名ルートを満喫しました。

南稜の頭 登攀成功の喜びを表現する宮崎


南稜の頭にザックをデポし、奥穂高岳山頂を往復。だいぶ満足したため、前穂には行かず、吊り尾根の最低のコル付近から雪渓を下るルートを選択。けっこう斜度があって最初は緊張しましたが、慣れれば走って降りれる雪の状態でした。
前穂高沢に合流し、見事な柱状節理の岩壁に感動。

前穂沢柱状節理 斜めの柱状節理


雨に降られながらも快調に下山していたところが、滝沢の大滝が作った巨大シュルンドに行く手を阻まれます。
あとは岳沢でテントを撤収して上高地に下るだけなのに、最後の最後でやっかいな障害。

前穂高沢懸垂下降 懸垂下降する成瀬くん

灌木を支点に懸垂下降を使ってこれを越えると、すぐそばには6時間ほど前にいた南稜の取り付きが。
一周して取り付きに戻ってきたことがなんだかうれしくなり、写真を撮ろうと2人にカメラを向けた瞬間…


Wポーズ おもむろに近づいてきた成瀬くんが

近づく成瀬 いきなり「イエーイ!」

はっ!もしやこのポーズは…キース・ヘリング!?

成瀬ポーズ

さらにFくんと一緒にWキース!!


あちゃー…
日置さん、そして全国の成瀬ファンのみなさん、万が一成瀬くんの画風がやたら原色系とかに変わってしまっていたら、それは奥穂高岳という偉大な山のせいだと思ってください。
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