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昨年4回計画して、4回とも雨で中止になった雲稜ルートに、今年5度目の正直で登ってきました。
当日はお天気も良く、正午を過ぎたら岩は日陰になって快適。乾いて大変コンディションの良い岩壁を、S我さんとI佐で登ってきました。

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8月7日: 上高地5:30 -- 7:56横尾山荘8:15 -- 10:00雲稜ルート取り付き10:30 -- 12:00T4 -- 16:30登攀終了・懸垂下降開始 -- 18:30岩小舎跡前河原

8月8日: 岩小舎跡前河原6:25 -- 8:40上高地8:45

S我さんの膝の調子を見ながら、のんびりと上高地からハイキングしがてら屏風岩の取り付きを目指す。この週末からお盆休みに入っている人もいるだろうし、夏休みということもあって相当ごった返していると思ったが、意外にも観光客や登山客は少なかった。

涸沢に向かう登山道を歩いて行くと右側に岩小舎跡があり、そこから沢を渡渉して1ルンゼ押し出しに向かう。取り付きには大きな雪渓が残っているため時折雪渓からの涼しい風が吹くのだが、それでもかなり暑い。ギアをつけて早速登攀開始。リードは、3P目・4P目以外は全てS我さん。

岩小舎跡
岩小舎跡。ここから沢を渡渉する。

お目当ての岩壁へ
汗だくになって屏風岩を目指す。

1P: 出だしは残置スリングを掴んでA0で。少し左側に移動しながら登る(40m)。小テラスへ。

2P: 凹角の中の右側を登り、ピッチの真ん中辺りで左へ移るが、このスラブのトラバースが少し難しい。あとは凹角内の左側を上まで(45m)

3P: 100mほどコンテで。2箇所残地のお助けロープが下がっている。コンテでの岩登りは、ロープを踏んでしまったりして登りにくい。

4P: 凹角・チムニーを登る(40m)。お助けロープあり。

T4テラス着。まあまあ広いが、落石がゴロゴロ転がっている。単独で「T4尾根より上の様子を見に来た」という男性が一人、ここから懸垂する準備をしていた。先には3人パーティーが岩に張り付いている。あとは、他のルートを見渡しても我々以外には誰もおらず、静かなものである。

5P: 凹角を登り、ピナクル手前で切る(45m)

5P目を登るS我さん
荷物を背負ってでは結構厳しいピッチ。クライミングの練習不足?

6P: ピナクルを越えて右上し、そのあと左上。凹角に入り扇岩に到着(40m)。当初の予定ではT4テラスかこの扇岩でビバークの予定だったが、落石が嫌だしこの先まで進めそうだったため、ここから先は扇岩に不必要なものをデポして身軽になって登ることにする。

7P: 人工のピッチ。ボルト連打で最上段に乗る必要はないが、なかには縦に楕円形に伸びてしまったリングボルトや、頼りない古びたスリング、オーバーハンドノット1回だけでつながっている細引きなどがあり、その中から体重をかけても大丈夫そうなものだけを選んでアブミをかけて行く。乗る時はそっと体重を移動する。(30m)

7P目の人工登攀
ボルトは沢山あるが、伸びたリングボルトや腐ったスリングに
アブミをかけるのはちょっと不安。


8P: バンドを右へトラバースして東壁ルンゼに入る(20m)

1ルンゼの雪渓が見える
高度感バッチリ。1ルンゼの雪渓が見える。

9P: 東壁ルンゼ凹角のクラックを登る。ハンドが決まる所もあるが、途中で若干かぶり気味の所があり、乗っ越すのに力が要る。ザックを背負ってでは結構きつく、足が滑ってテンションをかけてしまったため、不本意ながらA0で登る。(45m)

5P目を登るS我さん
結構難しいピッチ

10P: フェースをスメアリングしながら登るが、コケコケで緊張する。その後は凹角のクラック沿いに登っていく。登りきるとその先の2Pで上に出るが、ザレザレで足場が相当悪いため、登攀はここで終了。取り敢えず3Pで扇岩に下りるが、落石が嫌なのでデポした荷物を回収してそのまま取り付まで3Pで下りる。ロープは毎回ギリギリいっぱいに伸ばし、何とか6Pで下降できた。

下降後は河原まで下り、ここでツエルトビバーク。わざわざ上まで担ぎ上げ、結局そのまま背負って下りたビールを沢で冷やして飲んだが、キンキンに冷えて五臓六腑に染み渡る最高の味わいだった。夕食はシンプルにインスタントラーメン1食分を2人で分け、ナッツなどのおつまみ少々とシンプルなものだったが、これでお腹は満足。山では何でも美味しい。

翌朝は朝日に赤く染まった屏風岩や、雪渓が沢山残っている前穂高を見ながらのんびりと上高地まで早朝ハイキングを楽しみ、沢渡のお風呂で汗を流して帰名。

前穂高
前穂高

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・雲稜ルートは、残置ハーケンやボルトは沢山ありますが、当然のことながらどれもかなり古く、アブミをかけるのが躊躇われるものもいくつかありました。
・今回は軽量化のために2人でヌンチャクを10本使いましたが、これだとギリギリ。「やっぱり12本は欲しいね」という話になりました。
・このルートを開拓した東京雲稜会の南博人氏のインタビューを読んだら、ただただ登るのではなく、所々に遊びの部分を入れた、とコメントされていましたが、コメントどおり「う~ん、なるほど」という箇所があって面白いルートでした。クラシックルートはやっぱり楽しいです。
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