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森です。
8/1~8/3、早川さんと3日間で3ヵ所、山とクライミングを楽しんできました。

8/1 子持山・獅子岩
取り付きを探すのに少し時間がかかり、11時半に登攀開始。ボルトの感覚が短く、5.7のマルチですがホールドもスタンスもあまり良くない(>_<)1~2Pはつないで1Pとし、2P登り終えたところで雨と雷で撤収。懸垂で降りる際何度もロープが絡まり、雷が鳴っているから早く降りたいのに思うように降りられず手こずりました。
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8/2 瑞牆山(一般登山道)
最近あんまり歩いてないよね、て事で、今度の夏合宿のトレーニングも兼ね、ザックにロープやらギアやら詰め込んでなるべく荷物を重くし、瑞牆山を一般登山道から。大ヤスリ岩の取り付きも見に行ってみました。昨日に引き続き頂上に着いて5分もたたないうちに雨と雷が鳴り始め、頂上の景色を楽しむのもつかの間、早々に下山しました。

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8/3 小川山 春の戻り雪
4Pのマルチ。私達の他に4パーティ入っており、待ち時間も長かったけれど、最後のピッチは早川さんのリードでばっちりキメてもらいました。ここでもやはり懸垂下降時のロープさばきに時間がかかってしまいました。

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今回は、取り付きでの準備や次にのピッチを登る前など、なるべく無駄な時間を作らないよう意識して行ったつもりですが、まだまだもたつく場面が多く時間がかかってしまいます。これからも時間短縮を意識してスムーズにクライミングができるよう頑張りたいです!
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お疲れ様です。吉川です。

5/17(土)に森さんと御在所中尾根に行きましたので、以下報告させていただきます。

*日時:2014/5/17日帰
*山域:御在所岳藤内壁
*ルート:中尾根
*メンバー:森、吉川
時間:6:45裏道登山口→7:50中尾根取付→8:30登攀開始→ツルムのコル11:50→敗退決定14:00→マイナスの滝経由→下山完了16:00
*報告:
6:00頃出発の予定だったが諸般の事情により若干出遅れる。しかし許容範囲内。
一見よく晴れた登山日和だが、非常に風が強く寒い。
ハイカー、クライマーいずれも多いが、クライマーのほとんどは一壁か前尾根であった。中尾根は我々の後に1パーティのみ。
うろ覚えのアプローチだったが、問題なく到着。寒さでやる気が削がれそうである。
中尾根は一年前の退院後の復帰山行以来二回目。当時はほぼフォローで登り、難しかった記憶がある。今回はどうか。
IMGP4066.jpg
準備

カッコ内はリード
P4 1P目(吉川)
序盤は微妙なサイズのクラックだが、意外にホールドあり。しかし1ポイントA0してしまった。後半はオフィドゥス。こっちは好きな系統。
IMGP4071.jpg
終了点

P4 2P目(森)
短いが、出だしにパワーが要る。中盤はオフィドゥス。これも辛い。終了点から10m程下ってP3取り付きへ。

P3(吉川)
P4と似たルート。真ん中あたりで緊張した。最後は狭い。反対側に懸垂してP2取り付きへ。風は弱まらず寒い。後続のパーティはここで終わった模様。

P2(吉川)
出だしはアブミ。途中のリングボルトが信用出来ず、ナッツをタイオフ。掛けたアブミは風で鯉のぼり状態に。意外と時間をかけてしまう。その後のフェースは快適。とはいえ最後は左に回り込んでしまった。
IMGP4080.jpg
P2

終了点より下を見る

この時点で時間が結構かかってたのと、寒いのとで敗退を決定。

下山はマイナスの滝方面へ。滝を50m懸垂一回で一気に下る。あとはアプローチで来た道に合流して、下山完了。
IMGP4082.jpg
懸垂


一年ぶりに登りましたが、当時よりかは成長を感じました。寒いこと以外は快適で景色も良く、課題も多かったですが楽しい登攀でした。
次回はP1までしっかり完登したいです。
森さん、お付き合いありがとうございました。次こそは完登しましょう!

以上。
千種には入会して初山行、そして初ブログです。森です(^-^)

4/26、前尾根へ行ってきました(^O^)メンバーは早戸さん、イボGくん、早川さん、私。
4/25金曜日の夜からで御在所の駐車場で前泊。日本山岳会の人たちも来ていて一緒に宴会♪そして野宿。。。菰野の夜景と星がすごくキレーでした(^-^)

翌朝、6時前から続々と駐車場に車が。。7時にはもう駐車場はいっぱい(@_@)そして私、完ペキに二日酔い。。(@_@;)

7時くらいに駐車場を出て、取り付きに着くと前に3パーティーいたので待ち。アプローチでもまだお酒が抜けず、ぼんやり順番が来るのを待ってました・・(-.-)
早戸さん、イボGくんペア、森、早川さんペアに分かれていざP7へ。今回イボGくんと私はオールリード。き、緊張しました(>_<)
9時にP7を登りはじめ、P7を抜けた頃からようやくお酒も抜けてきて(^-^)早川さん前尾根は初めてとのことですが、ナイスクライミングです(^O^)アカヤシオがたっくさん咲いていて、白いのがシロヤシオ??とにかくお花がいっぱいで、まさに女同士で行くにはサイコーの、女子マルチ日和でした♪

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P6はスラブから。イボGくんはバリエーションで側面のクラック→チムニーへ。(イボGくんごめん。写真がデカすぎて載せられずm(__)m)

「先に行ってます。」と早戸さん、イボGくん。P5~P3まで15分で行ったそうです。さすが。。(@_@;)
私たちはというと、P7~P3終了まで3時間。。二人を上で3時間も待たせてしまいました(^_^;)

P3で、クラックラインを上がるか、その横をチムニーで上がるか、、クラックラインをリードするのが怖かったんで、チムニーでよいしょ・よいしょ。ランナー取れないから、めっちゃコワイぃ~(>_<)でももう、上がるしかないしぃぃ・・(T_T)
同じラインを早川さんも。「チムニー初めてです。」と。最初はコツがわからず苦戦していたみたいですが、いやはや・コツをつかむのが早い!よいしょ・よいしょと上がって無事到着。二人で「こ・怖かったよねえ~!!ここが一番怖かったかも」と^_^;で、後で早戸さんに聞いてみたら「チムニー?左にガバガバんとこありますよ。」って。うそお~・・知らんかった・・(ToT)でも、私も早川さんも、いい経験になったかなあ?(^_^.)

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ヤグラに着いた頃にはもうお昼で、ちょっと休憩してからヤグラへ。ヤグラも無事登れて、早川さんと終了点でぐ~タッチ!(^-^)とっても気持ちのいい、充実した一日でした。同時に今後の目標や課題も見えてきて、徐々にステップアッツプして行きたいな!と思いました!(^^)!



吉川追記
森さん、ブログ更新ありがとうございます。僕の撮った写真をアップします。

ヤグラの森さん


ヤグラの早川さん
2013.11.10 創立記念会
9日御在所岳にて千種アルパインクラブ創立記念会が行われました。
週末ということで早めの6時に集合。


カモシカがお出迎え♪

岳連小屋に荷物をデポして、班分けを行い出発。

PB090260.jpg
局長1皮チームは中尾根。
集会でラッセルに強い情熱を示した、ラッセル2号。
タッキー元代表からニックネームを頂いた、愛ちゃん。

PB090259.jpg
そして久しぶりの御在所岳を楽しむ代表ヒデキング&ぶるーす。
ふたりのコールのやりとりが、おかしくて笑えました^^

PB090267.jpg
「前尾根気持ちいねぇ~♪ご満悦なヒデキング」

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ぼくは「火消し」の異名をもつ彼ををズリズリ&流血コースへ導いて、楽しかったです。

いぼG&むとーちんは一壁でガリガリアイトレコース。
(写真がなくてスミマセン)

宴会は岳連小屋で盛り上がりました。
かっつん、タッキー、イチロー、ダーハラパイ専、どげんかせんと、若頭も合流!

懐かしいひと、はなし、新旧の交流、など有意義な時間を過ごすことができました。
深夜の若手中心の雑談はおもしろくて、寝れなかった。

ありがとうございました。

たろう
白根御池小屋のテント場はやたらとエスパースの緑テントが多い。
バットレスをめざすクライマーが集結しているからなのだが、千種新テントも同様。
そして連休2日目の13日は、過去最高の人手のもよう。
となると当然、バットレスへの取り付きは熾烈な競争となる。
早いパーティーは2時ごろ起きだし、3時には出発している。
この競争に加わるか否か、それを前夜のうちに決めておかなかったため、普通に3時に起きた。
まあほとんどのパーティーが第4尾根だろうとマイペースに準備した結果、出発は4時半。
さらに二俣あたりでイチローがテントに忘れたロープを取りに戻ったため、ペースはさらにまったりと。

20131013055810.jpg朝焼けの下部岩壁

6時くらいにようやく到着した下部岩壁取り付きは大混雑。
ピラミッドフェース、dガリー大滝、第5尾根支稜の3ルートだけでなく、ピラミッドフェースとdガリーの間の壁に取り付いているパーティーまでいる。
下部フランケの取り付きまでどこから登るべきか、しばし観察。
dガリー大滝は落石も多いし、墜落してる人もいたのでやめ。
ミヤザキ、イボG組が昨日登ったピラミッドフェースの1、2ピッチから、青木夫妻が第5尾根支稜から登ることとする。デポしたクライミングギアを無事回収し、7時頃同時に登攀開始。
結果、ほぼ同時に2ピッチ終了し、さらにコンテでdガリーを登って下部フランケ取り付きに到着。


【下部フランケ】

1ピッチ目 Ⅴ- イボG チャレンジ本にはⅤ-とあるが、Ⅴ+、Ⅵ、10a、10bなど諸説ある怪しい垂壁のフェース。防御クライマーの異名を返上しつつあるイボGがハナを切ってリード。頼もしい~。
…が、苦しくなるほど口数が多くなるイボGが、しゃべりっぱなし!しゃべってしゃべって、悩みに悩んだ結果、残置ハーケンにスリングをかけて足で踏み、A1で突破。1ピッチ目からこの難しさなのか…!と一同下部フランケにびびる。
ザックを背負ったフォローのミヤザキも歯が立たず、迷わずA1。しかし後続の青木夫妻のリードのHIROMIXはフリーで抜けてきた!柔軟性とバランス感覚を生かしたクライミングは見事の一言。ヘルメットに「山ガール」ってシールが貼ってあるが、昨今の山ガールをナメてはならない。
しかしこのピッチ、トポには50mと書いてあるが、明らかに30mもない。

994936_10200842096841342_1136134802_n.jpg壁と会話するイボG

2ピッチ目 Ⅳ+ ミヤザキ たぶん2ピッチ目の途中までイボGが登っていたのだろう。快適なV字凹角からハングを左に抜けて終了。トポには35mとあるけど、20mくらい?

3ピッチ目 Ⅳ+ イボG 2ピッチ目と同じような形のV字凹角からハングの脇を抜けた後、スラブ。チャレンジ本にはここが核心と書いてあるが、明らかに1ピッチ目でしょ、とみんなツッコむ。これも40mはない。30mくらい。

1385093_10200842097881368_1134970215_n.jpgスラブに出たあたり?を登るイチロー


4ピッチ目 Ⅳ ミヤザキ なんとなくフェースを登ってバンドに出て左へ。チャレンジ本だとピッチを切っているが、これまでの距離の違いからして50mロープで足りるはず、と、そのままトポの5ピッチ目Ⅱ級のトラバースまでやる。45mくらいまでロープを伸ばし、そこからdガリー側に5mほどクライムダウンしたところに終了点。ロープの流れが悪くならないように180cmスリングを使って支点を伸ばした。後続のイチローはプーリー付きのカラビナを使っていた。なるほど勉強になります。

20131013113827.jpg4ピッチ目をリードするイチロー

11時半ごろ、下部フランケの終了点の横からdガリー上部に合流。快適なテラスがあり、ひなたぼっこしながら青木夫妻を待つ。遠くには富士山。25歳になったイボGは何を思って見つめるのか…。

20131013113146.jpgていうかドカベンの岩鬼みたいになってるけど、どうしたの?


【dガリー奥壁】

dガリー奥壁は、さらに1ピッチdガリーを詰めた先にある。本にはルンゼ40mⅡ~Ⅲ級とあり、時間短縮のためミヤザキがビレイなしで登ってみた。が、甘くはない。しっかりとしたⅢ級なので、終了点=奥壁取り付きでセカンドの確保。
青木夫妻は下から確保して登った。

1ピッチ目 Ⅴ+ イボG dガリー奥壁の核心ピッチ。迫力満点の三段ハング超え。一段目はパワーが必要。二段目は簡単、三段目は…今後このルートに行く人のために、詳細は伏せておこう。
ただ、普段は黙々と登るタイプのミヤザキが、ここでは思わず叫んでしまった。青木夫妻も同様。全員がA0で抜ける。
難しいし怖いけど、めちゃ面白いピッチだった。

7973_10200842098761390_1930543367_n.jpg三段目のハングと奮闘するイボG


2ピッチ目 Ⅴ ミヤザキ 明るく開けた赤いスラブの岩壁を一刀両断するクラック。このピッチをリードで登りたくてdガリー奥壁に来たようなもの。フィスト、ハンド、フィンガーと徐々に細くなるが、手も足も快適にきまる。気持ちいい~。
けど、クラックを抜けた後のラスト5mのスラブが激こわ!バットレスは全体的にフリクションが悪く感じるが、dガリー奥壁の赤い岩はとくにツルツル。アルパインのリードは落ちないことが一番!と自分に言い聞かせ、残置ハーケンを踏んでA0で突破した。
フォローのイボGは、親指の爪をはがしながらフリーで抜けてきた。すげー執念…。
青木夫妻もリードのHIROMIXはA0で、フォローのイチローはフリーで抜けたもよう。

564080_10200842099281403_947346434_n.jpgクラックをリードするHIROMIX


3ピッチ目 Ⅳ イボG 本には「草付きのスラブ」としか書いていない。この日唯一の癒しピッチ。簡単すぎたので途中クラックを使うルートにあえて入ったが、それでも簡単だった。Ⅳ-かⅢ+かな。

1379888_10200842099921419_835417930_n.jpg隣は第4尾根のマッチ箱


4ピッチ目 Ⅳ ミヤザキ 本には「傾斜の緩いオフィズスからチムニー」と書いてあるが、どうみてもはじめっからチムニー。てことは、2010年の大崩壊で広がったのだろうか。
ともあれ、こんな標高3000mの場所にこんなチムニーがあるのが面白くて、ずりずりしながらなぜか笑えてきた。抜けたらスラブを登って、城塞ハングの下へ。5ピッチ目まで継続して登り切る予定だったが、第4尾根を登ってきたパーティーが取り付いていたため、ピッチを切る。

1377590_10200842100241427_823305053_n.jpgチムニーに入り込むHIROMIX


5ピッチ目 Ⅳ イボG 第4尾根のパーティーが登るのを待って、ギザギザのチムニー?みたいなとこに入る。
見た目よりけっこう悪いらしく、先行パーティーのおじさんは苦労していた。が、これまで登ってきたところを思えば難しくはない。灌木が終了点。そこからⅡ級のハイマツ帯を登り、安定したところで終了とした。

時間は16時前。下部岩壁の取り付きから計12ピッチ、9時間近くかけてしまった。
下山準備を整え、青木夫妻を待つが、なかなか上がってこない。第4尾根から合流したパーティーが間に2パーティーも入ってしまったようで、1時間くらい待った。3連休の4尾根大渋滞が、ここで直撃。
dガリー奥壁は午後は陽が当たらないので、かなり寒かった。

1383835_10200842100761440_273769608_n.jpg夕暮れのなか、山頂到着


17時半ごろ山頂へ。そこからヘッデン下山。1時間半くらいで白根御池に到着した。
気がつくと、ミヤザキもイボGも手の爪が数本、極度の深爪のように血が滲んで痛い。
翌日は第4尾根を登れば千種の大先輩・瀧根さんに会える可能性があったが、これはおとなしく下山かなと話す。
何より、標高3000mでの12ピッチで技術、体力、精神力ともに出し切った満足感が大きかった。
それから1時間くらい遅れて、青木夫妻もテントへ。イチローは精も根も尽き果てたのか、イスラム教徒のお祈りの態勢で何事か懺悔していた。念のため「明日どうする?登る?」と聞くと、「登るわけがない!」と力強い返事。これで気の済むまで寝坊からのゆっくり下山が決定した。
夜はHIROMIXの手作りキムチビーフンをつまみつつ、22時過ぎまで団欒。この日も星が凄かった。
ミヤザキです。
12~14日で、北岳バットレスに行ってきました。
メンバーは、イボG、青木イチロー、青木HIROMIX、ミヤザキの4人。
本チャンでは初めて組むパーティーでしたが、それぞれの個性が発揮されて非常に面白い山行となりました。

201310120947551.jpg錦秋の北岳


初日は土岐ICに3時に集合し、青木車で仙流荘まで。
イボGは缶ビール12本を収容し、85リットルザックをパンパンに。
さすがに重いので、車にデポするかどうかをギリギリまで思案するイボG。
どうして千種の20代はこうもビールをたくさん担ぎ上げようとするのか…。
そういう自分も4本持ってきたので、今回は計16本。2泊するので、1人1日2本ずつ飲める計算。
今回は白根御池小屋のテント場をベースとするので、まあ多少重くても問題ないでしょう、という判断でデポはなし。

そうこうしているうちに5時半ごろ仙流荘の駐車場着。すでにかなり埋まっていて驚いた。
始発のバスは6時5分の予定だったが、5時くらいから臨時便をばんばん出して、行列する登山者をさばいていた。
経由地の北沢峠でも約30分ほど早く始発便が来た。
ここの切符売り場のおじさんはなぜか往復切符を売るのをかたくなに嫌がっていた。
前に並んでいた数人はおじさんに屈していたが、我々千種アルパインクラブは公権力に屈せず、力強く往復で購入。
売っているものを買って何が悪い。

20131012074625.jpg強風で揺れる吊り橋を渡って出発


7時45分ごろ、広河原を出発。白根御池までは約2時間の登山。
紅葉の北岳がバッチリ見える。手早くテントを張り、HIROMIXを除く3人でピラミッドフェースへ出発。
二俣のトイレから大樺沢を詰め、大きな岩があるのがバットレス沢、その次の水が流れているのがC沢と確認。
このへんは北岳バットレス経験者のイチローとイボGが頼もしい。
下部岩壁へのアプローチ道はたくさんあるらしいが、チャレンジアルパインに倣ってC沢を詰めることに。
左岸を20mほど登ってから右岸に徒渉し、あとは登山道かと思うくらい明瞭な踏み後をたどる。

20131012112644.jpgこれがバットレス沢の目印


C沢出合から40分ほどで、下部岩壁に到着。
ピラミッドフェースの取り付きの目印となる「顕著な十字クラック」ってどれだ??って言い合いながら近づいてみると、たしかに顕著な十字クラック発見。

20131012122232.jpg右側の壁に十字、中央のルンゼが1ピッチ目


【ピラミッドフェース】
1ピッチ目 Ⅳ- ミヤザキ 意気揚々と今回最初のピッチでリードを志願。最初なので緊張し、終了点を右の方の壁に見つけた残置ハーケンで作るが、正解は左の草付きを一段上がった木の根っこでした。フリクションが悪く、Ⅳ級とはいえこれはちょっと手強いぞ…と内心思うが、余裕のフリ。

2ピッチ目 Ⅱ ミヤザキ 草付きをトラバース ずーっとロープを引っ張って、残置スリングのある終了点で切る。

3ピッチ目 Ⅳ イボG よく覚えてないが、これもけっこう悪かった気が。さらにイボGまでもが右の緩傾斜帯へと誘い込まれてしまい、あさっての方向に終了点を構築。3rdで登ってきたミヤザキが、真の終了点を探して左にトラバースする。ピラミッドフェースは甘くないという事実を全員が口にし始める。

20131012153822.jpg3ピッチ目を登るイボG、左のハング帯が4ピッチ目


4ピッチ目 Ⅴ+ イボG 研究に没頭して体がなまり、さらに徹夜で運転までしてくれたイチローは「きょうはリードしない宣言」を発令。核心ピッチをエース・イボGが行く。…はずが、上から凶悪な落石が!
ピラミッドフェースを懸垂下降してくる3人パーティーがおり、かなり危険な状況。どうやってすれ違えばいいか思案した結果、とりあえず安全そうなハングの下まで登ることに。
落石に気を遣いながら登ったⅤ級は難しかった。途中薄カチなのに変なムーブをした気がする。

ここで時計は15時過ぎ。懸垂下降パーティーはdガリーに避けてくれたようだが、この時間から残り6ピッチは無理と判断し、翌日に備えて撤退を決定。
経験豊富なイチローのナイス判断でdガリーへと効率よく懸垂2ピッチで下降。
さらにイチローのナイス判断を連発して第5尾根支稜の下のハングのようなところにクライミングギアをデポ。イボGがナイス判断でゴミ袋を持参しており、ロープが濡れる心配もなし。これで翌日のアプローチが楽になる。よしよし。

18時ごろテント場着。持参した秋刀魚と豆の南インド風カレーを食べつつ、1人2本くらいずつビールを飲んでノルマを達成。
さらにサプライズでこの日25歳の誕生日を迎えたイボGを祝う。
HIROMIXがわざわざ買って持ってきてくれたパティスリー・グラムのパウンドケーキ。
しかしチンネでの若頭の誕生日祝いもあったからか、なんとなく予測していたところが小憎たらしい。
自分から誕生日って言わなかったり。

20131012185629.jpg山でグラムのケーキを食べれる幸せ


まったりとした夜を過ごして21時ごろ就寝。
ビールのせいで夜中にトイレに起きたら星が凄かった。
2013.10.13 穂高滝谷C沢
9月24日~25日
栗きんとんと滝谷へ行きました。

0520駐車場
0630槍平小屋
1100滝谷出合
1250雄滝取りつき
1800泊

0600おはよう
0700ナメリ滝
0930合流点
1830稜線
2030穂高岳山荘
0000白出沢登山口


滝谷出合からのドーム

P9240081.jpg
雄滝
1p たろう40m 濡れているけど、岩は安定している。4級
2p 栗きんとん25m ブッシュがあったけど、安定したクラックがあり。5級
3p たろう10m プロテクションがとれない、とにかく悪い草付き・・・岩も草もはがれてくる。3級

懸垂下降で雄滝の落ち口に到着。

P9240124.jpg
そのご、沢をつめて安定した場所を探して、そこでごろ寝。
夜空には流星、人工衛星、沢にはヤマネがいた。

P9250140.jpg
ナメリ滝

1p目 栗きんとん 25m 3級
2p目 たろう 35m 4級+
3p目 栗きんとん20m 4級
スラブの部分は2pまで。ランナウトというほどでもないけど、プロテクションは取りにくい。ピトンが有効。

P9250151.jpg
合流点について、C沢をつめる。
とにかくどこが四尾根の取りつきなのかよくわからん。
ガスってきた。
視界不良。
15~20くらいの3級程度の涸滝をどんどんフリーで登ったと思う。

P9250160.jpg
不安定な岩はクラックが開く。
ホールド、スタンスは落ちる。
ガスで湿ってきた。
慎重に登る。
たろう 5級

P9250172.jpg
ようやくひとの気配のある場所にでた。
四尾根の後半部分だった・・・
すべてが安定してる。
栗きんとん 快適クラック4級

P9250154.jpg
そのご3pくらいで縦走路にでた。ランナウトして、いやらしいトラバース、メガネ落として探して・・・
色々あったけど。
トポとかとにらめっこしながら登るのではなく、5感を信じて登った感じ。

P9250180.jpg
栗きんとんありがとう。
代表遅くまでありがとうございました。
岩佐です。10月6日(日)に奥穂南稜に行ってきましたので報告します。

【メンバー】K手、吉川、岩佐

【行動記録】
10月5日(土)
中の湯01:30~03:00上高地バスターミナル03:10~05:00岳沢小屋05:30~南稜~12:00奥穂高岳山頂12:05~12:55ジャンダルム~13:50天狗のコル~14:55岳沢15:10~16:20上高地バスターミナル16:30~16:50頃中の湯

【報 告】
紅葉を楽しみながらの登攀がしたいと思い、奥穂高の南稜を計画した。日曜の一日しか時間が取れないこと、メンバーが3人であることと帰りのバスに間に合うように時間的余裕を考慮すると、どうしても出発は夜中になってしまう。そんなわけで、今日もまた睡眠不足と闘いながら黙々と釜トンネルを歩く。真っ暗な中のアプローチはテンションが下がるが、満天の星が少しだけ元気づけてくれる。

岳沢小屋には5時に到着。暗くて南稜の取り付きがわからないので、仕方なくフリースと合羽を羽織って寒さをこらえながら明るくなるまで地べたに座り込んで寝る。5時半にやっと明るくなってきたので小屋を出発。まずは岩ゴロゴロの沢を登り、南稜の末端まで。偵察も兼ねて東側から取り付きトラバース気味に登り始めるが、途中で先に進めなくなって一旦降りる。アイゼンをつけて随分痩せてきている雪渓を歩き、適当なところから雪渓をクライムダウンして南稜に取り付く。

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滝沢方面の雪渓。さすがに時期が遅いため末端は崩壊しており不安定。できれば歩きたくないが…。

まずはトリコニーを上に見ながらルンゼを登る。(1皮さん、写真が参考になりました。ありがとうございます。) 岩がしっかりしており登りやすい。その後草付のトレースを辿っていくと南稜西側のスラブ帯に出た。ここでロープを出す。今回は登攀の難易度と装備軽量化を考慮して、ロープ1本と一人はユマール。3ピッチを全員交代でリードして登る。良いリスがあるので残置ハーケンも所々みつかるが、クラックもあるのでカムが使えて支点も取りやすい。先日登った松高ルートの1~3P目とは大違いだ。

131006OkuhoNanryo1.jpg
スラブ帯1P目。またもやジャンケンで勝ってしまった岩佐がしょぼいピッチ担当。

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スラブ帯2P目。クライマー吉川。

岩を登りきったところで草付を60mほど登るとトリコニーI峰到着。トリコニーはところどころ2~3級程度(?)で、難しくはないが両端が切れ落ちており油断は禁物。ロープは出さなかったため慎重に岩稜帯を抜け、あとはトレースを辿って南稜の頭まで。スラブ帯で3人でリードを交替しながら登ったことによるタイムロスが響いて、奥穂山頂に着いたのは予定していた時間より大幅に遅れて12時となってしまい反省。帰りのバスに遅れては大変と、直ぐに天狗のコルに向けて出発した。幸い縦走する人が少なく混雑もなかったために2時間ほどでコルに到着することができた。思っていたより歩きやすい天狗沢を下って岳沢小屋へ、そして16時過ぎには上高地のバスターミナルに到着した。

南稜の登攀は、取り付きや藪漕ぎを避けながら登れるルートを探したり、またスラブ帯のどこのラインを登るかなどを考えながら登るのが面白かったです。我々以外にはもう1パーティーいただけでとても静かで、奥穂高目指して登るのも楽しい。ウェストンがこのルートを初登したのは偶然にも今の私と同じ齢。案内役の上條嘉門次は64歳だったそうで、それならば私もあと数年は何とかアルパインを続けられるかなと思いながらこの記録を書いています。
昨日の穂高は紅葉真っ盛り。お天気も最高(というか暑すぎ)で、最高のコンディションでした。

K手さん、吉川さん、お疲れ様でした。

   
お疲れ様です。吉川です。

やっと編集できます。写真だけ岩佐さんがUPしてくれた状態で放置していて申し訳ございませんでした。

9/28~29で岩佐さんと前穂4峰正面壁の松高ルートに行って参りました。

【行動記録】
9/28: 中の湯00:15 -- 徳沢04:00 -- 09:05松高ルート取り付き09:40 -- 16:50北尾根3・4のコル
9/29: 3・4のコル05:40 -- 08:00前穂高山頂08:25 -- 10:15岳沢小屋10:30 -- 11:35上高地 -- 中の湯

28日
0時に中の湯着。ここから夜を徹しての行軍がはじまる。
釜トンネルを抜け、上高地、明神館を通過し徳沢へ。素晴らしい星空が明日の好天を約束してくれている。しかし眠気は尋常ではなく、途中数分の仮眠をとりつつ、半分居眠り歩行状態で、徳沢までたどり着いた。しかもものすごく寒い!ここで水を汲み、新村橋を渡って、林道からの急登の中畠新道へ。この辺りから空も白んできた。
今回は泊まり用の水含めて重い荷物を背負っていたので、体力不足に悩んでいるうえに、徹夜登山に慣れない僕は、ほとんどバテ状態。
奥又白沢の雪渓は2週間前に比べ、かなり減ってしまっていたようだが、それでも横断にはアイゼンが必要。
顕著なチョックストーンのC沢に入り、右の尾根を越えT1の手前の草付ルンゼの入り口にぼろいハーケンが数本打ってある取り付きを発見。じゃんけんでリードの順番を決め、最初は岩佐さんトップで登攀開始。
正直バテていた僕は最初がビレイで助かったと思った。最初はビレイをしてても息が上がり、深呼吸を繰り返すも落ち着かず。結局2ピッチ目をリードする頃には、登攀に集中したのか、普通に登れたので良かったのだが。。。

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C沢と目印の巨大チョックストーン

1P目 Ⅱ級 リード岩佐 
ルンゼ状の草付を左上。一見、右のリッペ?の方が登りやすそうだが、それは間違い。草付きに比べて、登りやすいには登りやすいが、結局左の草付を越えて左上の尾根に上がらないといけないので、最初から我慢して草付を登った方がよさそう。草付は微妙な登攀を強いられ、見た目より悪い。僕たちが登るのを拒んでいるようだ。このピッチはプロテクションを取りづらく、残置も少ないので、グレードのイメージよりかは緊張する。そして迷う。

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2P目

2P目 Ⅲ級 リード吉川
正面に見えるかぶり気味の壁を左側から巻くように登る。登る場所は草付の斜面か、それより傾斜の強い岩壁にラインが取れるが、僕は岩壁を選択。たぶん正解だったと思う。出だしからしばらくプロテクションが取れず、例の岩壁の下部でハーケンを打つ。最初はいい音でハーケンが鳴いていたが、途中から鈍い音を立てて奥へ入らなくなった。仕方が無いので、それで我慢してヌンチャクをかけて登る。そこから先は、ちょこちょこと残置ハーケンが出てきた。カムが有効な場所はほとんど無い。新しいハーケンとリングボルトが打ってあるところで終了。


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3P目
3P目 Ⅲ級 リード岩佐
2P目の終了点からどう行けばいいのか最初分からなかったが、トポには草付と書いてあったため、右にまわりこんでみると、草付を発見。これが正解だと思う。傾斜の強い草付を延々と登る。リードするには精神的に最もつらそうなピッチだ。御在所前尾根のⅢ級とは別物だと思う。依然プロテクションを取れるところがかなり少ない。
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4P目
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4P目の岩佐さん
4P目 Ⅳ級A0 リード吉川
右上奥の方に噂の松高ハングが見える。このピッチではカムがところどころ使えた。しかし、残置ハーケンも多いためカムは使わなくてもいいかもしれない。使った方が精神的には楽だが… 松高ハングは薄被りの硬い壁。残置スリングが頼りなくたなびいている。スリングもハーケンも良く効いているようだが、怖いのでフリーで抜けたくなる。それもそれで失敗が許されないので、スリングに右手をゆだねて、左のガバを取って登った。もう一か所A0の箇所を越え、松高テラスで終了。セルフビレイすれば2~3人はビバークできそうだ。

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5P目

5P目(5、6P目継続) Ⅳ級A0 リード岩佐
時間が無かったため2ピッチつなげて登った。日も陰ってきたのでビレイしていると肌寒い。本来の5P目の15mは出だしがかぶっていてパワーを使う。その後の6P目は別格。ルート中最もすっきりした垂壁を登るが、ほとんどA0祭り。荷物が軽くて支点が取れれば、快適なフリークライミングが楽しめそうだが、今はそうもいかない。僕の荷物はこのとき17~18㎏はあったし、支点はどれも頼りないもの。それに時間も無い。本当は今日中に前穂に上がって明日は飛騨尾根を登攀したかったが、今は明るいうちに3,4のコルにたどりつくのが目標になっている。
ハイマツがちょこっと生えている終了点からは蝶ケ岳や常念岳が低く見えた。

ここでギアを外し、ガレガレの斜面を登って4峰へ。3、4のコルにも明るいうちに着くことが出来た。3,4のコルは貸し切りだが、涸沢はテント村状態になっている。ツエルトを張り、お茶や夕食やウイスキーを楽しんだ後、すぐに就寝。この日は眠すぎて寝ることが目標となっていたため、念願の睡眠となった。
夜は風もあまり強く、昨日ほど寒くもなく快適に眠れた。

29日
4時に起床し、誰よりも早く3峰に取り付くべく急いで準備。この日も快晴。明るくなる5時30分過ぎには取り付くことが出来た。やはりじゃんけんで順番を決め、岩佐さんが先にリードをすることになった。
朝イチの登攀なので思った以上に緊張し、「昨日よりも悪い!」などとヘタレたことを叫びながらもなんとかかんとか4ピッチほどでロープを外し、あとは歩き。

最後は岩佐さんが最初に山頂を踏む権利を譲ってくれた!感謝です。思えば、今回の登攀は僕のいいとこ取りばかりだ。松高ルートのハイライトの松高ハングは僕がリード。一方岩佐さんは、草付のリードばかり。じゃんけんの運とも言えるが、少し申し訳ない気もする。


前穂高岳でガチャを整理し、写真を撮った後、下山開始。飛騨尾根の登攀は早々に諦めている。

紀美子平への下山中、完全に明神岳の方に道を間違えるという初歩レベルの間違いを犯してしまったが、あとはただただはやる気持ちを抑えて、重太郎新道を下っていく。岳沢には立派な小屋が建っていた。僕が数年前来た時には更地状態だったのだが。岳沢は一時間で下ってしまい、観光客でごった返す上高地に着いたのが昼前。
そこから中の湯までバスに乗車。750円。

中の湯から車までが面倒だったが、明るくて完全に健全な時間に下れたので、気持ちも晴れていた。
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奥又白の紅葉の進み具合。

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夜明けの富士山と前穂5峰。3・4のコルから撮影。

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前穂高山頂で記念撮影。


結局予定通りのルートはたどれなかったし、とてもきつかったけど非常に充実した休日となりました。
最近山に行って無かったので、忘れかけていましたが、やっぱり山は楽しい。そんな基本的なことを思い出させてくれた二日間でした。岩佐さんありがとうございました!
岩佐です。
ダメモトでかろうじて14日の午前中だけは晴れそうな前穂岳に行ってきました。

【メンバー】
1皮、岩佐

【行動記録】
中の湯00:50~03:55徳沢04:00~前穂4峰正面壁甲南バンド08:50~甲南ルート12:50~13:30前穂4峰稜線上~14:30五・六のコル~涸沢15:30~18:55上高地~19:30中の湯(以上、時間はうろ覚え)

【報 告】
折角の3連休だが、あいにくの雨予報。甲斐駒を予定していたが今回も中止とせざるを得ず、急遽日帰りで前穂高に行くことになった。お昼まではお天気はもちそうなので、雨が降り出す前に登攀を終えるために夜中から歩き出すことにする。金曜の夜仕事を終えて慌ててパッキングし、10時に集合して現地へ向かう。車を中の湯温泉に向かう安房峠旧道の路肩に止め、まずは睡魔と闘いながら徳沢までの長い長い歩き。空を見上げると満天の星が美しい。

徳沢で水を汲んだ後新村橋を渡って林道から登山道に入り、中畠新道の急登に大汗をかきながら高度を上げていく。奥又白池下からは踏み跡を辿って奥又白谷を4峰下まで草とガレ場の斜面をトラバース。前日の夜の雨で草や木の葉には水滴がたっぷりついており、お蔭で服と靴までもが中まで完全にびしょ濡れになってしまう。

C沢を同定するのに少し時間をロスしたものの、目印の巨大なチョックストーンを見つけてルート取り付きの甲南バンドへ。北条=新村ルート1ピッチ目は甲南バンドからほぼ直上していくのだが、ちょっと間違えて図らずも甲南ルートを登ることになった。私は3年前に北条=新村ルートを登っているため(なのにルートを間違えるとは…トホホ)、正面壁の初登ルートが登れて結果的には良かったが、不本意ながら甲南ルートを登ることになってしまった1皮さんの心境や如何に。甲南ルートにはクライマーを吸い寄せる「魔力」があるようです。

アプローチの長さでシャリバテ気味(と言うより体力不足)の私は、ちょっと休憩を取らないとリードする体力が回復しそうにない(情けない)。雨が降り出す前に一刻も早く稜線に抜けなければならない状況ではのんびり休憩などしている時間はないため、リードは全てあっさり1皮さんにお願いし(根性ナシ)オールセカンドでビレイに徹する。

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空には怪しい竜巻状の雲が現れ、お天気が崩れるのは時間の問題かと焦る。 

ルート詳細は登山大系などに載っているため省略するが、甲南ルートは現在殆ど登られていないことや風化も手伝ってか、とにかく浮石が多くてひどく不安定である。岩が安定していれば思い切って登れ面白いルートだと思うのだが、掴んだ岩の多くが今にも崩れ落ちそうな状態で、最初から最後まで安定した岩を探しながらの神経を使うクライミングとなった。お蔭で使えるホールド、スタンスが嫌でも限定されてしまい、特に最後の2ピッチはルート本来のグレードよりもかなりも悪くて緊張する登攀となった。落石を起こさないように注意しながらのリードはさぞかし大変だったと思う。

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ガバガバに見えるが、多くが浮石で使えない。 

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かぶった壁を登る1川さん。右には五峰が聳える。高度感抜群。

登攀終了後ギヤを片付け、食べ物と飲み物をお腹に入れて暫し休憩。緩傾斜帯を登って北尾根稜線上に出た後5・6のコルまで下った。クライムダウンは怖いので思った以上に時間がかかってしまった。5・6のコルからの下降は、何を血迷ったか「涸沢に行ったことがないから、涸沢経由で帰りたい」という意味不明の私のリクエストに1皮さんしぶしぶ了解。素直に5・6のコルから中畠新道経由で下山すればもっと早く下山できたものを、足の裏に豆を沢山作って痛みに耐えながらの苦行下山となった。(1皮さん、すみませんでした。

7時少し前にやっと上高地に到着するも、無論釜トンネルのゲートは既に閉まってバス・タクシーがある筈がない。ところが「車まであと1時間半。頑張ろう!」と気合を入れていたところに、幸いにもゲートが閉まって出られなくなったタクシーがバスターミナルに止まっているのを他の登山者が発見!5人の相乗りで釜トンネル出口ゲートまで乗せて行ってもらえることになって、大幅に時間を短縮することができた。釜トンネルに向かう途中で雨が降り出したが直ぐに止み、車を回収して本日の登山終了。心配されたお天気も、日中は予報に反して晴れ時々曇りで良好。ダメモトで来てみて良かった。冬が来る前にもう一度穂高を訪れ、今度は壁から紅葉を見下ろしながら登ってみたい。昨日は既に葉が真っ赤に染まったナナカマドをちらほら見かけた。

1皮さん、リードと運転ありがとうございました。
お疲れ様でした。